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ダニ媒介性脳炎ワクチンの「タイコバック」接種開始のお知らせ

[2025.04.20]

ダニ媒介性脳炎と聞いて皆様は何を思われるでしょうか?

私は恥ずかしながらダニ媒介性脳炎と聞いてあまり知りませんでした。

なので、少しワクチンの話とはそれますが、ダニ媒介性脳炎についても話させていただき、予防のワクチンについてもお話しします。

 

ダニ媒介性脳炎について

ダニ媒介性脳炎ウイルスを保有するマダニに咬まれることによって感染する疾患になります。

ヒトへの主な感染経路はマダニに咬まれることですが、ヤギの生乳を飲むことによっても感染することがあります。

ダニ媒介性脳炎ウイルスを保有するマダニがいる地域でのレクリエーション(魚釣り、キャンプ、山菜取りなど)や仕事(林業、農業など)で野外活動する場合、マダニに咬まれて感染するリスクがあります。

潜伏期間は多くは7-14日と言われています。

 

マダニの活動時期、場所は?

マダニが生息している場所は、主に屋外です(例:森林、草原、公園、庭園など)

マダニの活動は、3月から11月にかけて活発になります。

日本では主に北海道で報告されています。

ダニ媒介性脳炎の日本での発生状況

Phizerサイトより引用

海外ではヨーロッパからアジアまで多くの国で報告されています。

ダニ媒介性脳炎症例の報告されている地域

Phizerサイトより引用

 

ダニ媒介性脳炎の症状や治療は?

ダニに刺された後に潜伏期間を経て、頭痛、筋肉痛、倦怠感、発熱、悪心・嘔吐が起こります。そのまま治る場合もありますが、進行すると精神錯乱、昏睡、痙攣、麻痺などの脳炎症状を起こしたり、後遺症が現れたり、重症型の場合には死に至ることもあります。2/3くらいの人は何の症状もおこりません。

治療は特効薬はなく、対症療法になります。

 

しっかりと予防することが大切!!

・草の茂ったマダニの生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用し、サンダルのような肌を露出するようなものは履かないなど、マダニに刺されない予防措置をしましょう。

死に至るケースも ダニ媒介脳炎に注意「肌の露出控えて」<デジタル発>:北海道新聞デジタル

・リスク地域での居住や渡航、ダニの活動が活発な時期の野外活動など、個々の感染リスクに応じてダニ媒介脳炎ワクチンの接種を検討しましょう。

・感染した動物の乳汁中にウイルスが排出されるため、生乳、殺菌されていない乳製品の摂取を避けましょう。

 

予防接種を考えましょう!

2024年9月にタイコバックが日本で発売となりました。

規格に関しては、写真の通り2つが本邦ではあります。

 

ダニ媒介性脳炎の発症を予防する国内初の承認ワクチン「タイコバック®水性懸濁筋注0.5mL」、「タイコバック®小児用水性懸濁筋注0.25mL」発売~感染の可能性のある地域居住者と流行地域渡航者のダニ媒介性脳炎発症予防に向け~  | pfizer.co.jp Press Releases

 

接種量やスケジュールや価格は?

接種量について

1歳以上15歳以下

  タイコバック小児用水性懸濁筋注0.25mL

16歳以上

  タイコバック水性懸濁筋注0.5mL

スケジュールについて

初回接種:0.5mLを筋肉内に接種

2回目接種:初回接種の1~3ヶ月後に実施

3回目接種:2回目接種の5~12ヶ月後に実施

この3回の接種で初回免疫が完了し、その後、必要に応じて追加接種を行います。

3回目接種の3年後、または16~60歳の方では5年ごと、60歳以上の方は3年ごとに追加接種を推奨しています。

価格について

1回 15,500円(税込み)

有効性は、非常に高い効果を持つことが確認されています。

 

ワクチン接種による副反応と注意点

ワクチン接種に伴う副反応として、注射部位の痛みや腫れ、発赤などの局所症状、また、発熱や頭痛、倦怠感などの全身症状が現れることが報告されていますが、多くは一時的で、数日以内に改善します。

まれに重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)やギランバレー症候群などが起こることもあるため、接種後は体調の変化に注意し、異常を感じた場合は速やかに相談ください!

 

当院で接種希望される方は、卸に発注する必要があり、事前にお問い合わせいただき、予約を確保したうえで来院ください!

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