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腎機能検査の結果の見方は?|江東区東陽・木場エリアの腎臓内科

[2026.02.24]

「健康診断の結果を見て、血の気が引いた」 「再検査と言われたけれど、自覚症状はないし、本当に行かなければいけないの?」

健康診断の結果表にある「腎機能」の項目。C判定やD判定、あるいは「要精密検査」という文字を見て、不安な気持ちでこの記事に辿り着いた方も多いのではないでしょうか。

腎臓は一度機能が低下すると、元の状態に戻すことが非常に難しい臓器です。しかし、数値の異常を指摘された「今」この瞬間に適切な対応を始めることで、将来の大きなリスク(透析など)を回避できる可能性は飛躍的に高まります。

この記事では、江東区・木場駅徒歩3分の第二服部医院で腎臓内科外来を担当する専門医の視点から、腎機能検査の結果をどう読み解き、次にどのようなステップを踏むべきかを徹底的に解説します。

 

腎機能検査の数値(クレアチニン・eGFR)を深く知る

健康診断の結果表に並ぶアルファベットや数値。特に腎臓の状態を知る上で欠かせない2つの指標について、詳しく見ていきましょう。

 

クレアチニン(Cr)とは?:腎臓の「処理能力」を測る

クレアチニンは、体内の筋肉を動かした際に生まれる老廃物(ゴミ)です。通常、健康な腎臓であれば、このゴミを血液中からろ過し、尿として体外に排出します。

  • 数値が高い場合: 腎臓という「ろ過装置」が目詰まりを起こしていたり、働きが弱まったりして、血液中にゴミが溜まっている状態を指します。

  • 注意点: クレアチニンは「筋肉の量」に比例します。そのため、一般的に男性は高く、女性は低く出やすい傾向があります。また、激しい運動をした直後や、筋肉量が多いアスリートの方は、腎機能に問題がなくても数値が高く出ることがあります。

 

eGFR(推算糸球体濾過量)とは?:腎臓の“働きの目安”

eGFRは、血清クレアチニン値に年齢・性別などを加味して算出する「腎臓がどれくらい血液をこせているか(GFR)」の目安です。
ただし、数値だけで病気が確定するわけではなく、尿たんぱく等の所見とセットで評価します。

 

目安(KDIGO分類)

  • G1:90以上(尿異常などがなければ概ね良好)

  • G2:60〜89(尿異常などがなければ“経過観察”のことも)

  • G3a:45〜59/G3b:30〜44(低下:原因精査・治療検討)

  • G4:15〜29(高度低下:腎代替療法も見据えた管理)

  • G5:15未満(末期腎不全:腎代替療法の検討段階)

 

ポイント:eGFR<60が3か月以上続く、または尿たんぱく等の腎障害所見が3か月以上続く場合に、慢性腎臓病(CKD)を疑います。

 

尿検査が「腎機能の異常」を見逃さない鍵になる

血液検査だけでなく、尿検査の結果も非常に重要です。特に「尿たんぱく」の項目は見逃せません。

腎臓は本来、体に必要な「たんぱく質」が尿に漏れ出さないようにフィルターをかけています。しかし、腎臓がダメージを受けると、このフィルターの目が粗くなり、尿にたんぱく質が混じるようになります。

  • 尿たんぱく(+)以上の判定: たとえ血液検査(eGFR)が正常範囲内であっても、尿たんぱくが出ている場合は腎臓が悲鳴を上げ始めていることがあります。

  • 潜血: 腎臓や尿路のどこかで出血があることを示します。これもまた、専門医による精査が必要です。

血液検査と尿検査。この両輪を組み合わせて評価することで、初めて正確な腎臓の状態が分かります。

 

尿たんぱく(+)以上と言われたら

尿たんぱくは腎臓のダメージを早期に拾う重要サインですが、一時的に陽性になることもあります(運動後・発熱時・脱水時など)。
そのため、まずは再検査を行い、必要に応じて尿蛋白/Cr比や尿アルブミン/Cr比で“量”を確認し、持続しているかを評価します。

 

尿潜血(+)と言われたら

尿潜血は、腎臓〜尿路のどこかの異常を示唆します。ただし、月経・運動直後・尿路感染などでも陽性になることがあります。

繰り返し陽性が続く場合や、尿たんぱくも同時に出ている場合は、腎臓内科/泌尿器科での評価をおすすめします。

 

なぜ数値が悪くなるのか?現代人が抱える「腎臓への負担」

「お酒も飲まないし、タバコも吸わない。なのになぜ?」と疑問に思う方もいるかもしれません。腎臓の数値を悪化させる真犯人は、私たちの日常に潜んでいます。

 

生活習慣病:サイレント・キラーの正体

腎臓は「血管の塊」です。1日に約150リットルもの血液をろ過しているため、血管を傷つける病気はすべて腎臓の天敵となります。

  1. 高血圧: 常に血管に強い圧力がかかると、腎臓の細い血管が硬くなり(動脈硬化)、フィルター機能が破壊されます。

  2. 糖尿病: 血液中の糖分が多い状態が続くと、腎臓のろ過装置が過剰に働き続け、やがて燃え尽きてしまいます(糖尿病性腎症)。

  3. 脂質異常症・肥満: 血管にドロドロの血液が流れることで、ろ過効率が低下します。

 

薬の常用や脱水の影響

意外な盲点として、市販薬の中でも、NSAIDs(ロキソプロフェン、イブプロフェン等)は、脱水時や腎機能が低下している方では腎血流を下げ、腎機能を悪化させることがあります。

CKDが疑われる場合は、NSAIDsの常用は避け、使用するなら短期間に。痛み止めが必要なときは自己判断せず、受診時にご相談ください。

当院の糖尿病・生活習慣病への取り組みはこちら

 

腎臓の数値低下を放置した先の未来

腎臓は「沈黙の臓器」です。肝臓と並び、かなり深刻な状態になるまで自覚症状がほとんど出ません。

「体がだるい」「顔や足がひどくむくむ」「息苦しい」「夜中に何度もトイレに起きる」 CKDは進行するまで自覚症状が乏しいことが多く、むくみ・だるさ・息切れなどの症状が出てきた場合は、腎機能がかなり低下している可能性があります。

症状の有無にかかわらず、健診で異常を指摘されたら早めに評価しましょう。一度失われた腎細胞は、現代医療でも再生させることは非常に困難です。

放置し続けると、最終的に腎代替療法(透析など)が必要になることがあります。血液透析は一般的に週3回・1回数時間行われますが、方法や条件は個々に異なります。

しかし、数値の異常を指摘された「今」から治療を始めれば、腎機能の低下を極限まで遅らせることができます。透析になるリスクを大幅に減らし、これまで通りの生活を維持することは十分に可能なのです。

 

日常生活で今日からできる「腎臓いたわり習慣」

専門医を受診するのと並行して、ご自身でできる対策もたくさんあります。当院では以下の3つのポイントを推奨しています。

 

① 「減塩」は最大の薬

減塩は、血圧管理と腎臓を守るうえでとても重要です。

目安として、一般の目標量は男性7.5g未満・女性6.5g未満ですが、高血圧で治療中の方は6.0g未満を目指すことがすすめられています。お出汁を利かせたり、酸味(レモン・酢)を活用したりすることで、美味しく減塩を続けるコツをお伝えします。

 

② 適切な水分摂取

脱水は腎臓の敵ですが、心臓や腎臓の状態によっては水分の摂りすぎが負担になることもあります。あなたの数値に最適な「水分量」を、診察時にお伝えします。

 

③ 禁煙と適正体重の維持

タバコは血管を収縮させ、腎機能をダイレクトに低下させます。また、肥満は腎臓への負荷を増大させます。

 

江東区・木場駅徒歩3分|第二服部医院が寄り添う腎臓ケア

当院では、単に数値を測るだけでなく、その先にある「患者様の人生」を守る診療を大切にしています。

 

腎臓専門医によるきめ細やかな診断

「再検査と言われたけれど、何をすればいいの?」という不安に対し、まずは現在の腎機能をステージ分けし、今後10年、20年先を見据えた治療計画を一緒に立てていきます。

 

「できないこと」ではなく「できること」を探す

厳しい食事制限や激しい運動をいきなり強いることはありません。「これなら続けられる」という小さな習慣を一緒に見つけるのが、私たちのスタイルです。

 

東陽・木場エリアのかかりつけ医として

仕事帰りに立ち寄れるアクセスの良さと、温かみのある対話を重視したクリニックです。大きな病院では聞きにくいような些細な疑問も、安心してお話しください。

初めて受診される方へ:診療の流れはこちら

 

まとめ:まずは一歩踏み出してみませんか?

健康診断で腎機能の異常を指摘され、不安を感じている方も多いと思います。腎臓は自覚症状が出にくく、知らないうちに負担が進むことがある臓器です。

eGFRやクレアチニンの数値は、尿検査や経過とあわせて評価することが大切です。早めに原因を確認し、生活習慣や治療を整えることで、腎機能の低下をゆるやかにし、将来のリスクを下げることができます。

「この結果で受診すべきか迷っている」そんなときこそ、健診結果を持って一度専門医に相談してみてください。江東区・木場エリアに根付いた当院が、あなたの最初の一歩に寄り添います。

記事執筆者

第二服部医院 院長 宮内 隆政

略歴

  • 平成21年 東邦大学医学部医学科 卒業
  • 平成21年〜 東邦大学医療センター佐倉病院
  • 平成23年〜 東邦大学医療センター 腎臓内科(都立墨東病院救急・救命センター、国立病院機構東京病院 呼吸器科で研修)
  • 平成24年〜 東京ベイ浦安市川医療センター 総合内科
  • 平成26年〜 東京ベイ浦安市川医療センター 腎臓・糖尿病内分泌科
  • 平成27年〜 聖路加国際病院 腎臓内科
  • 平成30年〜 Cedars Sinai Medical Center
  • 令和1年〜令和2年 ユアクリニック秋葉原
  • 令和1年〜 聖マリアンナ医科大学病院 腎臓高血圧内科 登録医

所属学会
日本内科学会、日本プライマリケア学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本臨床腎移植学会、日本高血圧学会、外来小児科学会、米国内科学会、米国腎臓学会、国際腎臓学会

資格

  • 総合内科専門医
  • 腎臓専門医
  • 透析専門医
  • 日本プライマリケア学会認定医
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