慢性腎不全
1:慢性腎臓病ってどんな病気ですか?
2:なぜ、慢性腎臓病は管理が必要なのですか?
3:慢性腎臓病は自覚症状があるの?
慢性腎臓病ってどんな病気ですか?
慢性腎臓病(chronic kidney disease=CKD)は慢性に経過するすべての腎臓病を指します。原因にはさまざまなものがありますが、生活習慣病(糖尿病、高血圧など)や慢性腎炎が代表的です。メタボリックシンドロームとの関連も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。日本では患者が2011年の統計で約1330万人(20歳以上の成人の8人に1人)いると考えられ、おそらく現在はこの数より増えていると考えられます。原因としては糖尿病によるものが最多です。
なぜ、慢性腎臓病は管理が必要なの?
下記のことがあるので、管理が必要になります。
- 心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患のリスクになりうる。
- 末期腎不全(透析が必要な状態)に移行するリスクが高い。
- 慢性腎臓病の進行に伴い生じる合併症の管理が必要である。
慢性腎臓病は自覚症状があるの?
腎臓の働きがかなり低下しないと症状は出てこない場合が多いです。
症状に関しては腎臓の機能に合わせてでてきます。
腎臓の機能と障害されると出る症状
体液量や電解質バランスの調整
→ 障害されると浮腫や高カリウム血症になる。
老廃物の排泄
→ 障害されると尿毒症(老廃物が蓄積した状態)になる。
造血ホルモンを分泌
→ 障害されると貧血になる。
活性型ビタミンDをつくる
→ 障害されるとカルシウム、リンの異常が生じる。
→ 副甲状腺の異常も併発してくる。
血圧の調整
→ 高血圧になりやすくなる。
慢性腎臓病はしっかりと認識して、早期に相談しながら治療を考えていく疾患です。
薬物治療はもちろんですが、食事治療なども相談しながら管理していければと思います。