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透析について

1:はじめに
2:透析は何をしているのか?
3:各透析治療について

 

はじめに

腎臓が悪くなった時にどのような手段があるのでしょうか?

以前に慢性腎不全の項目で書かせていただいたように腎臓は体にとって重要な働きをしています。

  • 体液量や電解質バランスの調整
  • 老廃物の排泄
  • 造血ホルモンを分泌
  • 活性型ビタミンDをつくる
  • 血圧の調整

慢性腎不全の際に上記を食事や生活指導や内服薬などでコントロールをしますが、いよいよコントロールできない場合は腎代替療法(腎臓の代わりをする治療)が必要になります。

腎代替療法には腎移植、透析治療(血液透析、腹膜透析)があります。

 

今回、透析治療に関して簡単にお話していきたいと思います。

 

透析は何をしているのか?

透析はろ過・排泄機能を失ってしまった腎臓のかわりに、血液中の老廃物や余分な水分を取り除く治療になります。
透析治療で、余分なものを取り除くために「透析液」が使われます。
体の中にたまった老廃物や余分な水分は、透析液へ移すことで取り除きます。

透析の種類と仕組み | 腎臓病と透析 | ADPKD.JP | 大塚製薬

 

各透析治療について

腹膜透析

腹膜透析は、お腹の中の腹膜の機能を利用して血液をきれいにする方法です。

血液透析とは異なり、残された腎臓の機能(残存腎機能)も生かしながら、緩やかに透析を行います。
そのため、腎臓の機能がある程度残っているうちから開始する必要があり、導入は早めになる傾向があります。
腹膜透析を開始するためには、おなかにカテーテルを挿入する必要があります。そのため、腹膜透析を開始する前にカテーテルを挿入する手術を行います。

B-8 Q&A腹膜透析

腹膜透析では、お腹の中と外をつなぐカテーテルから、お腹の中に透析液を注入し、4~8時間ほど入れたままにします。すると、腹膜を介して徐々に体内の老廃物や余分な水分が透析液に移動します。
透析液の注入と排出は、1日4~5回程度行います。自宅や外出先でも行えるので、通院は月1?2回で済みます。
また、夜、眠っている時間を利用して、機械を使って自動的に透析液を交換する「APD」という方法もあります。

腹膜透析もずっとできる治療ではなく、残存する腎臓の機能が落ちてしまった場合には血液透析に移行します。

おおよそ5-8年程度で血液透析に移行する場合が多いです。

血液透析

血液透析は、血液を循環させながら、機械を使ってろ過・排泄する方法です。
血液中の老廃物や余分な水分は、人工膜を介して透析液へ移されます。
その後、きれいになった血液は再び体内に戻ります。

腎臓病:腎臓病関連リンク集|患者・ご家族のみなさま向け|旭化成ファーマ

1回の透析時間はおよそ4~5時間で、一般的には週3回行います。
患者さんにとっては、時間の拘束が一番の負担になっております。
血液透析は医療機関で行われるケースが多く、通院の必要があります。ただ、最近は、自宅に透析機器を置いて自分で血液透析を行う「在宅血液透析」を選ぶ患者さんも増えています。

在宅血液透析サポート|プライベート看護サービス

簡単にですが、透析についてのお話をさせていただきました。
我々は、なるべく患者さんに透析治療に移行してほしくないなと思っています。
そのため、尿検査の異常や腎機能障害などがあって、気になるようであればぜひお気軽にご相談ください。

透析について(キッセイ)

 

文責:総合内科専門医 腎臓内科専門医 宮内

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