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腎移植について

1:腎臓が悪くなった場合の選択肢
2:腎移植のメリット・デメリット
3:腎移植の種類

腎移植についてお話していきたいと思います。

 

腎臓が悪くなった場合の選択肢

腎機能が低下した場合の治療法には、透析療法と腎移植があります。透析療法には大きく分けて血液透析と腹膜透析がありますが、いずれも時間的制約が大きいことと腎臓の一部分の役割しか果たさないことが問題になっています。
一方、腎移植を行うと、失われた腎臓の機能は回復し、時間に縛られることもありませんし、食事の制限も少なくなります。

 

腎移植のメリット・デメリット

メリット

生存率

腎移植後の生存率は透析療法に比べて良好です。
たとえば、腎移植後の10年生存率はおよそ90%ですが、透析療法では50~80%であるといわれています。

生活の質

透析療法では、生体内に蓄積された尿毒素ならびに水分を体外に除去することは可能ですが、様々な内分泌作用を補うことは、不可能です。
透析療法に伴う合併症発現の原因となり、透析患者の生活の質を低下させています。
腎移植を行うことにより生活の質(QOL)は格段に向上します。
透析治療から開放され、食事の制限も緩くなります。
就業、就学が可能となり、さまざまなスポーツが楽しめるようになり、女性では妊娠・出産が可能となり、子供さんの場合は正常に近い発育が期待できます。

デメリット

移植することによって腎臓病から完全に解放されるわけではありません。
移植された腎臓を長期に維持するためには免疫抑制剤の内服、定期的な通院が必要です。
拒絶反応や免疫抑制剤による副作用があります。

副作用のうち、最も大きな問題は感染症と悪性腫瘍(がん)です。

拒絶反応に関しては優れた免疫抑制剤により、拒絶反応の危険性も減少しています。

悪性腫瘍の発生も一般人口と比較すると高いと言われています。定期的な検診などによる早期発見が推奨されています。

 

腎移植の種類

腎移植には、生体腎移植と献腎移植の2種類があります。

生体腎移植

親、兄弟、祖父母などの血縁者や、夫、妻などの非血縁者から2つの腎臓のうちの1つをもらって移植する方法。現在では血液型が異なっても、手術前に処置を行うことで移植が可能となっています。

献腎移植

脳死や心停止で亡くなられた方からの善意により、腎臓の提供を受け、移植する方法。日本臓器移植ネットワークに、「腎移植希望者」として登録する必要があります。当院は、献腎移植施設であり、登録用のHLA検査施設も兼ねているため登録手続きが容易です

教えて!ドクター|慢性腎臓病が進行したときの治療法 | 家族と考える慢性腎臓病サイト 腎援隊

 

腎移植について、一度話を聞いてみたいなどあればご相談ください。
当院で移植は行っておりませんが、必要に応じてしかるべき病院へ紹介させていただきます。

 

文責:腎臓専門医 宮内

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