汗疹(あせも)について
1:汗疹(あせも)って何ですか?
2:あせもに気を付けたほうがいい時期?
3:あせもに種類があるの?
4:いつクリニックに行けばいいの?
5:あせもの治療は?
6:おうちでできる工夫は?
汗疹(あせも)って何ですか?
汗疹(あせも)は、汗の通り道(汗腺)が詰まって汗が出てこられなくなり、汗が内側に溜まってしまい、そこに炎症が起きることで起こります。?
大人だけでなく、子供にも非常に起こりやすいものになります。
あせもに気を付けたほうがいい時期?
気候温暖化に伴い、あせもになりやすい時期も長期化しています。
6月半ばから9月まではあせもに注意が必要です。
あせもに種類があるの?
あせもには3種類あります。
①赤いあせも=紅色汗疹(こうしょくかんしん)
一般的にあせもといえば、この紅色汗疹です。
赤いぽつぽつが首、肘、膝など汗のたまりやすい部分にたくさんできます。
かゆみが強く、かきむしると、湿疹の様に変化したり、アトピー性皮膚炎がある場合は皮膚炎が急激に悪くなることもあります。
また、あせもに細菌感染が合併して、「とびひ」や「多発性汗腺膿瘍(たはつせいかんせんのうよう)」となる場合もあります。
②白く透き通ったあせも=水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
汗腺がつまって体外に排出されなくなった汗が皮膚のごく浅い層にたまった状態です。
数mm台の小さな水膨れがたくさんできます。 赤ちゃんに比較的多いです。 痛みやかゆみはありません。
③ 深在性汗疹(しんざいせいかんしん)
白あせもや赤あせもよりさらに深い部分にできる汗疹です。
日本では少なく、子供ではあまりみられません。
いつクリニックに行けばいいの?
治りにくい時や、炎症がひどくなった時
スキンケアをしているのになかなか治らなかったり、あせもをかきこわして、そこから感染し、とびひを起こしてしまった場合などは、クリニックで治療を受けましょう。
あせもができやすいカラダの主な部分は以下です。
- おでこ
- 頭
- 首の周り
- わきの下
- 背中
- 手足のくびれ ? ?
あせもの治療は?
水晶様汗疹は一過性のものなので、特別な治療を行わなくても2、3日で症状が治まります。
紅色汗疹は、炎症が強い場合には「ステイロイド外用剤」を使うこともあります。 また、全身のかゆみが強いときは「抗ヒスタミン薬」の内服や塗り薬を用いることもあります。
おうちでできる工夫は?
- 汗をかきっぱなしにせず、お風呂やシャワーで汗を流す
- 汗をかいたらこまめに着替えましょう。
- 特に暑い日には1日に朝夕2度、お風呂やシャワーを検討して下さい。
- 寝着いてから1~2時間は頭や背中にたくさん汗をかきます。この間は特に部屋を涼しくしてあげましょう。
- 涼しくする
- あせもがひどいときは、エアコンを使うのもいいでしょう。
- また冷やしすぎないように扇風機を使うのも有効でしょう。扇風機を使うときは首振りを使い、微風にしましょう。
- 頭にあせもが多い子にはアイス枕も有効です。
- 薬を塗る
- あせもがひどい時にはステロイド外用剤が有効です。
- かき壊したところには抗菌剤を処方することもあります。
- 処方された薬を指示通り使用しましょう。
色々な人に起こりやすいスキントラブルである、あせものことをぜひ知っておきましょう!
あせものことで困ったことがあればご相談ください。
文責:総合内科専門医 宮内