糖尿病の薬で体重を減らすもの
[2022.10.20]
体重のコントロールは様々な生活習慣病でとても大切です。
糖尿病患者さんでも体重のコントロールは非常に重要です。体重を減らすことによって血糖コントロールも改善することがわかっています。
糖尿病の薬の中で体重を減らす作用があるものがあります。
① SGLT-2阻害薬
これは、尿中に糖を排出することによって体重を減らす作用があります。2017年の研究で、内服によって3kgの体重減少・HbA1c 0.7%減少が示されています。
② GLP-1製剤(注射)
数種類ありますが、オゼンピックを痩せるという点ではおすすめしています。2016年の研究で、オゼンピックは週に1回の注射薬ですが、これによって体重は4kg減少、HbA1c 1.2%減少しています。
③ GLP-1製剤(内服)
リベルサスという薬になります。2019年の研究では、これによって体重が2kg、HbA1cは 1%減少しています。
GLP-1製剤が痩せる理由としては、胃運動低下をもたらし食欲低下をきたすためです。
逆に体重が増加する薬としては、インスリン、SU剤などがあります。
なるべく患者さんの体格などに合わせて治療の選択ができればいいなと思っています。
文責:総合内科専門医 宮内