睡眠時無呼吸症候群と糖尿病
[2023.02.15]
睡眠時無呼吸症候群という名前を聞いたことがあるかと思います。
睡眠時無呼吸症候群ではいびきがうるさい、日中の眠気が強いなど様々な症状があります。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病の発症にも寄与するといわれている睡眠時無呼吸症候群。
結論としては下記になります。
・2型糖尿病患者における睡眠時無呼吸症候群の合併率(*AHI≧15)は30%~60% (*AHI:1時間当たりの無呼吸・低呼吸の合計回数)
・睡眠時無呼吸症候群を合併している2型糖尿病患者では心臓や脳、腎疾患や眼の合併症発症のリスクが高い。
・2型糖尿病患者に対してCPAP療法を実施することにより、血糖コントロールの改善など有用性が示されている。
・睡眠時無呼吸症候群合併慢性腎不全患者に対してCPAP療法を実施することにより、腎機能障害の増悪を抑制することが示されている。
上の図にあるように、睡眠時無呼吸症候群によって酸化ストレスの増加をきたし、インスリン低下を認め糖尿病になる機序が示されています。
糖尿病と睡眠時無呼吸症候群は心血管合併症の発症につながります。
そのため、睡眠時無呼吸症候群をしっかりと見つけてあげて治療することは、糖尿病の管理においても非常に重要になります。
気になればぜひ検査をしに来てください。