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動脈硬化 初期症状は自覚しにくい?見逃さないためのポイント

[2025.10.14]

動脈硬化の初期症状が気になる方へ

健康診断でコレステロールや血圧の数値が高いと指摘され、「動脈硬化が始まっているかもしれません」と言われた経験はありませんか。あるいは、めまい・胸の違和感・足のしびれといった小さな変化を感じていても、「年齢のせいだろう」と放置してしまう方も少なくありません。

しかし、動脈硬化は初期症状がほとんど自覚できないのが特徴で、知らないうちに進行し、ある日突然「脳梗塞」「心筋梗塞」といった命に関わる病気として現れることがあります。

本記事では、動脈硬化の初期症状と進行の仕組み、予防・改善の方法、注意すべき危険サイン、そして受診案内まで、専門的な内容をまとめました。


動脈硬化の初期症状が自覚しにくい理由

血管の変化と体の代償機能

動脈硬化は血管の内側にコレステロールなどが蓄積し、壁が厚く硬くなることで進行します。初期の段階では血管の通り道がまだ十分に残っており、血流が保たれるため、自覚症状はほとんど現れません。

また、血管が一部狭くなっても「側副血行」と呼ばれる迂回路のような血流が確保されることもあり、症状が隠れてしまうのです。

自覚症状が出るのは“かなり進行してから”

症状が出るのは、血管が7割以上狭くなったときが多いといわれています。そのため、動脈硬化は「サイレントキラー」と呼ばれ、気づかぬうちに進行してしまうのです。


動脈硬化による症状の種類

脳に起きる症状

脳の血管が狭くなると、めまい、手足のしびれ、言葉が出にくい、視力の一過性障害といった症状が出ることがあります。これらは一時的に回復することもありますが、「一過性脳虚血発作」と呼ばれ、将来の脳梗塞の前触れとなる重要なサインです。

心臓に起きる症状

冠動脈の動脈硬化は、胸の圧迫感や痛み、動悸、息切れなどを引き起こします。特に運動時や階段を上ったときに胸部不快感が現れる場合、狭心症の可能性があります。

下肢に起きる症状

足の動脈硬化では、歩いているとふくらはぎが痛み、休むと回復する「間欠性跛行」という症状が典型的です。進行すると足先の冷感、しびれ、皮膚の色調変化が現れ、重度では潰瘍や壊死に至ることもあります。


動脈硬化の予防・改善方法

動脈硬化は一度進むと元に戻すのが難しい病気ですが、日々の生活習慣を整えることで予防・改善の可能性が大きく高まります。特別なことよりも、毎日の積み重ねこそが血管を守る最も確実な方法です。

食事

野菜・魚・大豆製品を中心に、飽和脂肪酸や塩分を控える「日本型のバランス食」が推奨されます。揚げ物や加工食品を控えることも有効です。

運動

WHOは週150分以上の中等度有酸素運動を推奨しています。ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳などを生活に取り入れることが理想です。

禁煙

喫煙は血管の老化を強力に進める最大の危険因子の一つです。禁煙外来などを利用して早めに取り組みましょう。

睡眠・ストレス管理

不眠や強いストレスは血圧や血糖を悪化させます。規則正しい睡眠リズムを心がけ、リラクゼーションや趣味の時間も大切です。


薬物療法について

生活習慣改善だけでは十分でない場合、スタチン(コレステロールを下げる薬)、降圧薬(血圧を調整する薬)、抗血小板薬(二次予防で使用)などが、必要に応じて医師の判断で処方されます。全ての方に一律で使われるわけではなく、血液検査や症状の有無、既往歴を踏まえた総合判断が必要です。

放置した場合のリスクと実例

医療現場では、健診で高コレステロールを指摘されたまま放置した方が、数年後に狭心症や心筋梗塞を発症する例があります。また、下肢のしびれを我慢していた方が、進行した閉塞性動脈硬化症と診断され、血管バイパス手術が必要になることも報告されています。

「特に症状はないから大丈夫」と考えることが、取り返しのつかない結果につながることを忘れてはいけません。


注意すべき危険サイン

  • 胸の圧迫感や胸痛が繰り返し起こる

  • 手足のしびれや脱力が一過性に出る

  • 歩行時にふくらはぎが痛み、休むと改善する

  • 健診で脂質や血糖に異常を指摘された

こうした症状や数値異常がある場合は、自己判断せずに必ず医師に相談しましょう。


江東区・東陽町・木場で動脈硬化が気になる方へ

第二服部医院では、動脈硬化に関連する血液検査、レントゲン検査、心電図検査などを組み合わせた検査が可能です。糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病の管理にも力を入れており、動脈硬化の予防・治療をトータルでサポートしています。

症状が軽いうちに相談していただければ、将来の脳梗塞や心筋梗塞を未然に防げる可能性があります。江東区・東陽町・木場周辺で「動脈硬化 初期症状」に不安を感じている方は、ぜひ当院の【内科】【健康診断】のページもご覧ください。

また、当院ではCAVI検査という血管年齢を測定する検査の実施も行っておりますので、ぜひ診察と併せてご利用ください。

 


まとめ

動脈硬化は初期症状が分かりにくく、自覚できる頃にはかなり進行しているケースも少なくありません。健診での数値異常や小さな体のサインを見逃さず、早めに検査・治療を受けることが、命を守る第一歩です。

江東区・東陽町・木場にお住まいで動脈硬化が心配な方は、ぜひ当院までご相談ください。

 

記事執筆者

 

第二服部医院 院長 宮内 隆政

略歴

  • 平成21年 東邦大学医学部医学科 卒業
  • 平成21年〜 東邦大学医療センター佐倉病院
  • 平成23年〜 東邦大学医療センター 腎臓内科(都立墨東病院救急・救命センター、国立病院機構東京病院 呼吸器科で研修)
  • 平成24年〜 東京ベイ浦安市川医療センター 総合内科
  • 平成26年〜 東京ベイ浦安市川医療センター 腎臓・糖尿病内分泌科
  • 平成27年〜 聖路加国際病院 腎臓内科
  • 平成30年〜 Cedars Sinai Medical Center
  • 令和1年〜令和2年 ユアクリニック秋葉原
  • 令和1年〜 聖マリアンナ医科大学病院 腎臓高血圧内科 登録医

所属学会
日本内科学会、日本プライマリケア学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本臨床腎移植学会、日本高血圧学会、外来小児科学会、米国内科学会、米国腎臓学会、国際腎臓学会

資格

  • 総合内科専門医
  • 腎臓専門医
  • 透析専門医
  • 日本プライマリケア学会認定医
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